SCHOOL POLICY
故郷は目の前に海が広がるところでしたので、毎日新鮮な魚が食卓にのぼっていました。夕食は必ず、祖父母、父母、兄弟、全員揃っての食事で、祖父が釣り上げてくれた魚も皆でおいしく分け合って食べたことを覚えています。そんな中、家族の一人が食事制限となり、それまで皆で同じものを食べていた食生活が一変、食べてはいけないもの、食べて良い量など、家族とは一線を引く食事が始まりました。「食事制限」は体を守るための「制限」ですが、「誰かと一緒に食べる喜び」、「制限の中でも“おいしさ”をあきらめない」、そんな食生活を提案できる仕事に就きたい、と思い、この道を選びました。家族の食事制限は続いていますが、家族として、そして学んできた専門分野を生かす職業として、「食べる楽しみ」を提案できていること、誰かの役に立てていることが私のパワーの源でもあります。
「食」は皆を笑顔にしてくれる、とっても大切な存在だと思います。誰かを笑顔にできれば、自分も笑顔になれる。笑顔の連鎖が生まれれば、とっても幸せですよね。食はそんな力を与えてくれる世界だと思います。
日々、世界は変わり続けています。これから食の世界がどう変わっていこうとも、「食の愉しみ、喜び」を創造していくことは、ずっと変わることのない根幹になるものだと思っています。教職員はじめ、学外の様々な方々とも共同しながら、そして私自身も楽しみながら学び続け、教育に携わっていきたいです。
教室での知識に終わることのないよう、その知識がどんな場面で役立つのか、応用できるのかを伝えられるように努めています。自分ごととして捉えてもらうことによって、生きた学びになると思っています。
この学校では日々「おいしさのワクワク」があふれています。ぜひそのワクワクを一緒に作っていきたいですね!